マネー、著作権、愛

創作、学習、書評など

日本の文化を強くしよう。

 

あけましておめでとございます。

 

昨年の12月の記事では、

マンガ『ONE PIECE』の制作体制や、著作権の管理のあり方について扱った。

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すると、先日放送されたテレビ番組『ホンマでっか!?TV』で、

尾田栄一郎氏の自宅とアトリエ(仕事場)が初公開された。

 

尾田栄一郎の自宅公開!さんま潜入&木村拓哉も登場 - シネマトゥデイ

 

尾田氏は自宅と隣り合った職場で『ONE PIECE』を描いている。

10人程度のスタッフのいる部屋とは少し離れた空間に

1人で閉じこもり、集中して作品を生み出しているという。

 

「ここで何億というマネーを稼ぐ著作権が発生しているのか。

 これだけの規模の作品なのに、会社組織の作品ではなく、

 あくまでも尾田氏個人の作品なのだな。」

と思うと、なかなか興味深い番組だった。

 

また、同じ記事の中で『ONE PIECE』の実写化についても触れていたところ、

その直後に本当にそれを実現したCMが公開された。

 

『ONEPIECE』とコラボで実写CM ルフィに斎藤工、ゾロに池内博之、サンジに窪塚洋介 ナミを泉里香 | ORICON NEWS

 

この実写化は成功しているだろうか?

「テコリンの壁」は越えられているだろうか?

もし越えているとしたら、この映像の中のルフィは、

作者の尾田氏、役者の斎藤工氏、どちらのものなのだろう?


このブログは、

最新ニュースや時事ネタを追いかけることを目的にはしていない。

しかし、記事の内容と深くリンクする報道が、

年末年始に連続してあったことになる。

どうやら、世間の動きと自然とシンクロできているようだ。

 

「先にブログを読んでいたから、

 ニュースに触れたときに、

 人とは違う目線で見れた!」

そう感じてもらえるブログになっていれば嬉しい。

 

去年の振り返り

去年は、具体的な事例をあげながら

著作権の制度の基本や、権利ビジネスをする上で重要になる考え方を

解説した。

 

東京オリンピックエンブレム・パクリ疑惑」に関する記事を読めば、

 ・パクリか?そうでないか?の見分け方

 ・著作権と商標権の違い

 ・炎上騒ぎが起きたときに一番大切にすべきこと

についての知見が得られる。

 

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「ロックバンドのGLAYが結婚式での楽曲使用を無償に」の記事を読めば、

 ・音楽に関する著作権の基礎

 ・JASRACジャスラック)とはどういう組織か

について理解できる。

 

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NHK講談社が小説のドラマ化について裁判」の記事を読めば、

 ・クリエイティブ・エンタメ業界に登場する全ての権利者

 ・出版社の立場と弱点

 ・映像化権の仕組み

について正しい視点を持つことができる。

 

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スパイダーマン VS ルフィ」の記事を読めば、

 ・マンガの制作体制と著作権管理

 ・実写化した場合の役者の権利との兼ね合い

 ・日本とアメリカのマンガの違い

について勉強することができる。

 

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上記の知識・視点を持っているだけで、

クリエイティブ業界、エンタメ業界においては、

大きなアドバンテージになるだろう。

 

おかげ様で読者からは

「分かりやすい」

「おもしろい」

という評価をいただいた。

 

しかし一方で、

「長い」

「読むのに時間がかかる」

という声もいただいている。

 

今後は、もっと分かりやすく、おもしろく、役に立つ記事、

しかもコンパクトに読める記事を書いていきたい。

(でも、そんなに短くならないと思う)

 

今年は

今年はさらに知識の幅を広げていこう。

 

以下のようなテーマの記事を予定している。

 

・「肖像権」とは?

 友達の顔の写真を勝手にネットに上げちゃいけないのか?

 タレントの写真もダメなのか?

 

・「テレビ局」と「インターネットテレビ局」の違いは?

 ❝オワコン❞と言われるテレビ局の生存戦略とは?

 

・「日清カップヌードル」について記事を書くときに、

 Ⓡマークがないと、訴えられるのか?

 

・歌手、俳優、タレント、モデル・・どの職業になるのが

 一番「お得」なのか?

 

・作家、音楽家、画家、写真家・・どの職業になるのが

 一番「お得」なのか?

 

・結局のところ、著作権が切れるのはいつなのか?

 

その他、著作権のルール全体について

ストーリー形式で分かりやすく解説する連載も始めたいと考えている。

 

目的

ここ数十年のテクノロジーの進歩のおかげで、

我々の生活はずいぶんと楽に、便利になった。

時間に余裕ができた。

誰でも簡単に文章、音楽、映像、ゲームなどを制作し、

世の中に発表できるようになった。

世界中の人が創作した様々な作品を

いつでもどこでも楽しめるようになった。

我々は「自由」を手に入れた。

 

一方で、「コンプライアンス」なんていう

昔は見たこともなかった言葉を毎日のように聞くようになった。

やっちゃいけないことが増えた。

少しでもルールから外れたり目立ったりすると、

ネット上でめちゃくちゃに非難されるようになった。

我々は「不自由」も手に入れた。

 

こんな世界の中で、我々の「文化」はどこへ向かうのか?

 

私は、もっと面白い小説が読みたい。

もっと感動する音楽をききたい。

もっとワクワクするマンガを味わいたい。

もっと驚くような映画がみたい。

もっと夢中になれるゲームがしたい。

 

多くの著作権コンプライアンスの解説書では、

「気を付けないと、こんな恐ろしいことが起こりますよ!」

といって「不安」を与える書き方をする。

 

こういう「不安」を持つことも大切だが、

それだけじゃダメだ。

バランスが悪い。

 

私はクリエイターに

「不安」ではなく「自信」を与える側にまわりたいと思う。

 

素晴らしいアイディアを思いついたときに、

コンプラ的にひっかりそうだから、やめておこう」

と簡単に諦めてしまっては、もったいない。

正しく判断した上で

「大丈夫。やろう!」

と言ってほしいのだ。

 

また、今まで文化を支えてきたクリエイティブ・エンタメ企業には、

これまで以上に稼ぎまくって元気になってもらいたい。

過去の作品を活用するとともに、

新しい作品をどんどん生み出してほしい。

 

そのために役立つ記事を書いていくつもりだ。

 

そして、読者と一緒に

日本の文化を強くしていきたい。

と考えている。

 

日本のユニークな文化が活性化すれば、

世界の文化も、きっと今より素敵になるはずだ。

 

本年もよろしくお願いします。

 

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