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「ハリーポッター」「ゲド戦記」を越えるファンタジーを発見!

これはすごい。

刺激的なファンタジー小説を発見してしまった。

 

ハリーポッター」や「ゲド戦記」と同じく、

少年が魔法を学びながら成長する冒険ストーリーだ。

 

「白と黒のとびら:オートマンと形式言語をめぐる冒険」

「精霊の箱:チューリングマシンをめぐる冒険」

 

 

 

普通の少年ガレットが偉大な魔法使いに弟子入りする。

すぐに魔法が使えるようになるのかと思いきや、

教えられるのは白い丸と黒い丸が並んだ意味不明の文章だけ。

しかしそれは、不思議な魔法の言語だった。

不規則に並べられているように見える白と黒の構造を理解したとき、

少年の前には壮大な魔法の扉が開く・・・!

 

というお話だ。

 

「ハリポタ」や「ゲド戦記」でも魔法の修行をするシーンはあるが、

結局のところ、

“気持ちを込めて呪文を唱えれば魔法が使える”

という理屈だった。

ハリーが「ルーモス光よ!」と唱えて杖を光らせたとしても、

その呪文の構造や原理は理解できない。

魔法はあくまでもページの向こう側にいる魔法使いのものでしかなかった。

 

しかしこの本は違う。

白と黒の並んだ言語を理解したときに魔法が使える。

じっくりと呪文に向きあい腹落ちした瞬間に、

自分自身に魔力が宿った手ごたえがある。

この本では、魔法は読者のものなのだ!

 

最初はシンプルな呪文からスタートし、

少しずつ高度な魔法を使えるようになっていく過程も楽しい。

まるで、コンピュータ言語の理解とともに、

徐々に複雑なプログラムを組めるようになっていくプログラマのように。

 

そう。

この物語のベースにはコンピュータの原理が使われている。

読み終わったときには、

形式言語、計算、二進法、暗号などに関する深い理解が得られているはずだ。

現代社会の“魔法”であるIT技術の勉強にもなる。

 

難しいことを考えずに、冒険物語として読んでも面白い。

思春期の少年が、恋愛や友情や将来のことに悩み迷いながら成長し、

壮大な魔法大戦に飛び込んでいく様子には胸が躍る。

 

ぜひ読んでみてほしい。

 

コロナが収まるまでは家で本を読もう。

 

 

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